自宅で美味しいパンを作りたい!好きな具材を入れたパンを作ってみたい!と思う方も多いのではないでしょうか。
昨今では、気軽に家でもパンが焼けるオーブンやホームベーカリーなどが登場し、自宅で手作りパンを楽しむ人が増えています。
また、手作りパンの本やパン作り教室などの需要も高まっています。
美味しいパンを作りたい方や、パン屋の開業を目指したい方には、手作りパンの資格取得がおすすめです。
ここでは、手作りパンの資格はどのような資格なのか、そして手作りパン職人になるためのおすすめ資格などを紹介します。
手作りパンについて

パンは、小麦粉に水、塩やイースト菌を混ぜ込んだ生地をオーブンで焼き上げる食品です。
古代エジプトでは給料や税金がパンで支払われていたという面白い話もあるほど、世界では古くから愛されてきました。

食の欧米化が進んできた現代では、パンは主食としてお米と肩を並べる存在です。
スーパーなどでも気軽に材料が手に入り、誰でもオリジナルのパンが作れます。
市販のパンには添加物が配合されているものもありますが、添加物を使わずに自宅で作れるのが手作りパンの特徴です。
手作りパン資格の必要性と学習方法
手作りパンの資格の取得は、
- パン職人を目指す方
- 自宅で美味しいパンを作って家族に提供したいという方
などに良い選択といえます。
パンを美味しく作り、人に提供するためには、最低限のパン作りの基礎知識は必要です。

間違った方法で作っていては美味しいパンの提供はできません。
美味しい手作りパンをお客さんに提供するためにも、資格を取得した方が良いでしょう。
手作りパンの基礎を学ぶ方法は3つあります。
- 専門学校に通う
- パン屋さんに就職
- 通信講座の受講
専門学校では座学と実習によって、卒業後すぐに役立つ実践的なパン作りのノウハウ習得が可能です。
学校によっては就職先を紹介してくれる場合もあるので、学習指導や就職相談まで手厚いサポートを受けながら通学できます。
しかし、専門学校への通学は年単位になるため、社会人には現実的な方法とは言えません。
パン屋さんへ就職する場合、経験者が優遇されやすいので、未経験からの就職は難しい可能性があります。
ごく稀ですが、未経験者歓迎の場合、最初はレジ打ちや仕込みからスタートし、職場で実践的な知識の習得が可能です。

費用はかからず、お金を稼ぎながら学習できるのはメリットですが、パン職人としての信頼と知識を得るには多くの時間を要します。
通信講座の受講は通学の必要もなく、自分のペースで学習できるため、仕事や育児で忙しい方でも最適です。
1日30分の学習でも6ヶ月で基礎知識が身に付き、資格取得が可能なカリキュラムが組まれている講座もあります。
未経験者でもわかりやすいテキストが用意されているので、パン屋に就職したい場合でも役立ちます。
手作りパン職人の仕事内容・主な勤務場所・年収

手作りパン職人として知識やスキルを身につけた後、活躍できる仕事はどのようなものでしょうか。
パン職人の仕事内容や就職先、年収にも触れて紹介します。
パン屋での製パン・接客
パン屋は2種類あります。
- 個人経営の店舗
- 大手チェーン店によるフランチャイズ経営
どちらも、調理場で複数のパンを焼いたり、接客をしたりするのが主な仕事です。
店舗によっては開店準備や清掃、イートインスペースへの提供もおこないます。
常に同じ味を提供できるよう気をつけながら、店舗で決められた材料の分量を守り、発酵時間や焼き時間は気候や湿度にあわせて調整が必要です。
正社員として働くパン職人の平均年収は約353万円と言われています。
食品スーパー勤務
昨今では手作りパンコーナーを設けているスーパーも多く、お惣菜コーナーやお魚コーナーの担当に加え、パンコーナーに特化した求人も出されています。
パン屋さんと同様に多種多様なパンの製作に携われるうえ、未経験者も歓迎の求人も多くあります。
きちんとマニュアルが用意されているため、パンの基礎知識を身につけた後、経験を積める職場に適しています。
スーパー店員の技術系スタッフの平均年収は、342万円と言われています。
製パン工場に就職
製パン工場は、大手のパン会社や、地域の小学校や老人ホームの給食のためにパンを製造している工場もあります。
工場の場合、きちんとマニュアルが用意されており、ルーティンワークのような状態でパンを製造します。

単純作業が苦手な方や、自分でオリジナルのパンを作りたいという方には窮屈さを感じてしまうかもしれません。
しかし、パンを作る基本工程が学べ、きれいに量産する技術も習得できます。
製パン工場の正社員の平均年収は約348万円と言われています。
パン屋の開業
パン屋を開業して、オリジナルレシピのパンの販売が可能です。
自分のお店なので、お店の規模や作るペースもマイペースにできるのが特徴です。
パン屋の開業には、パンの資格の他に、食品衛生責任者などの資格が必要になります。
手作りパン職人としてのやりがい
手作りパン職人としてのやりがいは、独自に考案した材料の配合や、自信をもって店頭に並べたパンがお客さんに好評だったときではないでしょうか。
手作りパン職人を目指している方は、少なくともパンが好きな人が多いはずです。

パン業界は新しいパン開発の取り組みを続けており、以前は存在しなかった米粉パンなども今では当たり前になりました。
いろいろな変わり種のお惣菜パンなども商品が入れ替わって新しくなっています。
アレルギー源となる材料を使わず、誰でも食べられるパンを開発するのは険しい道のりですが、パンの改良や研究は大きなやりがいに繋がるでしょう。
手作りパンの代表的な資格

パン職人になるためには、特別な資格は必要ありませんが、就職してパン職人を目指すためにはパンの基礎知識が必要です。
未経験者であっても、パンの資格取得は基礎知識を習得した証明になり、就職の際の強みになります。
手作りパンの代用的な資格を紹介していきます。
手作りパンソムリエ
日本安全食料料理協会が認定する手作りパンソムリエは、パン作りの基礎知識やパンの材料・製法、道具の扱い方などパン作りの知識があると証明する資格です。
資格取得後は、飲食関係の仕事で役立つほか、パン作りの幅も広がります。
資格試験は2ヶ月に1度行われており、受験資格が設けられていないため、初心者でも挑戦できる資格です。
ベーカリーパティシエ
ベーカリーパティシエは、日本インストラクター技術協会が認定する資格です。
資格取得により、パン作りの実践的な手法を習得した証明になります。
資格取得後は飲食業でも活かせるほか、カルチャー教室でパン作りの先生も目指せます。
試験は2ヶ月に一度の開催で、申し込みから受験まで在宅で完結し、誰でも挑戦できる資格試験です。
パン製造技能士
パン製造技能士は、パンに関する国家資格の一つです。
実務経験がないと受験できない内容になっており、未経験者が受験はできません。
資格取得までの難易度も高いのも特徴で、試験は、学科と実技の2試験に分かれています。
パン作りの実績を積んだ上でのチャレンジがおすすめです。
手作りパン職人になるためにおすすめの資格
手作りパンの代表的な資格の中で、手作りパン職人になるためにおすすめの資格を紹介します。
仕事や育児の合間に勉強して、資格取得を目指したい方にもおすすめです。
ベーカリーパティシエ
日本インストラクター技術協会が認定するベーカリーパティシエは、実践的なパン作りの技術と知識を持っていると証明されます。
以下は、受験についての詳細です。
受験料 | 10,000円(税込) |
---|---|
受験方法 | 在宅受験 |
合格基準 | 70%以上の評価 |
申込方法 | インターネットからの申し込み |
また試験日程の詳細は以下の通りになっています。
資格検定試験 | 2ヶ月に1回開催(2,4,6,8,10,12の1年に6回) |
---|---|
申込期間 | 奇数月1日〜31日 |
試験期間 | 偶数月20日〜25日 |
答案提出期限 | 試験月30日(2月は28日) |
合格発表 | 翌々月の10日 |
受験条件が特に設けられておらず、申し込めば誰でもチャレンジ可能な資格です。
基本的に2ヶ月に1回試験が開催されており、試験の1ヶ月前以内の申し込みが必要となります。
試験の開催日も多いため、受験に向けた学習のスケジュールも立てやすく、仕事や育児に合わせて学習を進められます。
試験はインターネットからの申し込みで、在宅受験です。
手作りパンソムリエ

日本安全食料料理協会が認定する手作りパンソムリエ資格は、パンの歴史や焼き方のポイントなどの知識習得を証明します。
以下は受験についての詳細です。
受験料 | 10,000円 |
---|---|
受験方法 | 在宅受験 |
合格基準 | 70%以上の評価 |
申込方法 | インターネットからの申し込み |
また試験日程については以下の通りになっています。
資格検定試験 | 2ヶ月に1回開催(2,4,6,8,10,12の1年に6回) |
---|---|
申込期間 | 奇数月1日〜31日まで |
試験期間 | 偶数月20日〜25日 |
答案提出期限 | 試験月30日(2月は28日) |
合格発表 | 翌月の20日 |
手作りパンソムリエも受験資格はなく、誰でも受験可能な資格です。
試験の頻度も2ヶ月に1回と多いのが特徴で、学習のスケジュールを立てやすく、仕事と並行して進められます。
合格発表が1ヶ月後でスピーディーなので、すぐに資格を手にしたい人にもおすすめの資格です。
資格取得におすすめの資格講座

資格取得におすすめの資格講座は、諒アーキテクトラーニングと、SARAスクールジャパンで、二つの資格取得を目指せます。
ベーカリーパティシエ資格と、手作りパンソムリエを発行する両協会の認定講座として、試験免除で資格取得が可能な特別講座があります。
手作りパンソムリエW資格取得講座 | 諒設計アーキテクトラーニング
ベーカリーパティシエ資格と、手作りパンソムリエ資格の試験対策が同時にできる講座が、「手作りパンソムリエW資格取得講座」です。
諒設計アーキテクトラーニングでは、資格認定協会から認定を受けたテキストで学習を進められます。

プロの監修により、わかりやすく要点が絞られ効率的な学習が可能で、さらに添削や個別質問に対応してくれるサポートも充実しているのが特徴です。
1日30分の学習でも半年で試験に合格できる知識を、身に付けられるカリキュラムが用意されています。
基本講座とスペシャル講座と2種類の講座をそれぞれ紹介します。
基本講座は以下の通りです。
対象となる資格 | ベーカリーパティシエ 手作りパンソムリエ |
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受講料 | 59,800円 分割3,300円×20回(初回4,276円) |
受講期間 | 6ヶ月(1日30分の勉強を想定) 最短2ヶ月 |
添削回数 | 5回 |
基本講座は添削課題が5回ついており、学習した内容が身についているのかも確認できます。
試験への申し込みは各自で行うため、どちらか一方の資格だけを希望する人は、基本講座の受講をおすすめします。
以下はスペシャル講座の内容です。
対象となる資格 | ベーカリーパティシエ 手作りパンソムリエ |
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受講料 | 79,800円 分割3,800円×24回(初回3,891円) |
受講期間 | 6ヶ月(1日30分の勉強を想定) 最短2ヶ月 |
添削回数 | 5回+卒業課題1回 |
スペシャル講座は、基本講座に卒業課題が追加になった講座内容です。
添削課題をクリアした後、卒業課題の提出で試験が免除になり、卒業と同時に資格取得になります。
学習時間を多く取れる人は、最短2ヶ月で確実な資格取得を目指せるのもスペシャル講座の特徴です。

諒設計アーキテクトラーニングの講座は、分割払いにも対応しています。
資格にかけられる時間と費用を検討し、自分に合った講座の選択が可能です。
手作りパン資格取得講座 | SARAスクールジャパン

SARAスクールジャパンでベーカリーパティシエ資格と、手作りパンソムリエ資格の取得に対応した講座が「手作りパン資格取得講座」です。
SARAスクールジャパンでも、資格認定協会からの認定を受けたテキストはプロが監修しています。
テキストは初心者でもわかりやすい内容になっており、添削や個別質問にも対応してもらえます。
「手作りパン資格取得講座」は、基本コースとプラチナコースから選択が可能です。
以下は基本コースの内容です。
対象となる資格 | ベーカリーパティシエ 手作りパンソムリエ |
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受講料 | 59,800円 |
受講期間 | 6ヶ月(1日30分の勉強を想定) 最短2ヶ月 |
添削回数 | 5回 |
1つの講座で2つの資格試験対策が可能な基本講座には、5回の添削がついており、試験に向けた力試しが可能です。
1日30分の学習で、6ヶ月の受講期間を経て試験対策をします。
学習時間をもっと取れる方は、最短2ヶ月で試験準備が可能です。
基本コースでは試験の申し込みは各自で行うため、ベーカリーパティシエ資格か、手作りパンソムリエ資格のどちらか一方を必要としている方に適しています。
以下はプラチナコースの内容です。
対象となる資格 | ベーカリーパティシエ 手作りパンソムリエ |
---|---|
受講料 | 79,800円 |
受講期間 | 6ヶ月(1日30分の勉強を想定) 最短2ヶ月 |
添削回数 | 5回+卒業課題1回 |
プラチナコースは、学習テキストの他に卒業課題が用意されています。
卒業課題を提出した後に資格試験が免除され、卒業と同時に2つの資格が取得できるコースです。
仕事や育児をしながらも、1日30分の勉強で確実に学習を進め、6ヶ月で確実に2つの資格取得を目指せます。
基本コースより費用がかかりますが試験免除のメリットは大きく、受講終了後からすぐに就職活動やスキルアップに役立てられます。

費用を抑えて試験対策をしっかり行いたい方は基本コースを、時間をかけずに確実に資格を取得したい方はプラチナコースがおすすめです。
資格取得で手作りパン職人を目指すきっかけに
家族や友人とおこなうホームパーティやお子さまのお誕生日会など、美味しい手作りパンを振る舞ってみませんか?
趣味で始めた手作りパンから、プロのパン職人を目指すきっかけとして資格取得は良い方法です。
多くの人に自分の作ったパンの美味しさを届け、笑顔になってもらえたら嬉しいですよね。

パンの国家資格をとるには実務経験が必要なので、パン屋やパン製造工場での勤務が必須です。
自宅でパン作りを楽しんだり、カルチャースクール等で講師をおこなったりする場合は、インストラクター資格やソムリエ資格があると良いでしょう。
手作りパンの資格に興味を持った人は、資格を発行する協会や認定の通信講座のサイトを確認してみてください。